2016-11-10
助手
葛西薫さんと特別講義
こんにちは、助手の山浦です。
もう11月。気温がグッと下がりましたね。皆さん、秋から冬の装いへ。
芸術祭も終わり、そろそろ卒制のシーズンに差し掛かってきました。
いよいよ後期のビックイベントが近づきます○
いろんな意味で、準備室をどんどん活用してくださいね。
さて。先月末の話にはなりますが、10/27は、なんと。
葛西薫さんが東京造形大学へ特別講義しにお越しくださいました!
教室は、満席…。葛西さんの穏やかなトークのリズムに皆さん魅了されていました。
様々な作品の紹介や制作秘話を講義してくださった中から、何点かのお話をピックアップします◎
【琳派作品展】
gggで作品を見た学生は多いのではないでしょうか。
琳派の作品。4つの画面が横に連なり、花が1,2,3,4本と増えていきます。
コンパスで抑揚よく版下をつくり、彫り師に頼んで木版にしてもらったそうです。
色鉛筆やマジックで色を検討し…
色の指定表
赤のバージョンもあったのですね!
「花を書くのも楽しかったが、茎の線を決めるときも楽しかった。」とのこと。
実はこの作品、全貌をよく見ると、目の先には矢印が。
これは視線を表しており、この絵の中で目が合っているのは、一輪の花と蜂だけなのだそうです。
【泣き虫ピエロ】
NHKの”みんなのうた”で流れていた「泣き虫ピエロ」は、切なさも有り、あたたかさ有りの子ども向けアニメーションです。
(もちろん、大人の心にも響きます◎)
葛西さんのラフスケッチを拝見…!!
雲型定規と定規とコンパスで描いたそうです。
泣き虫ピエロを制作する過程でのビジュアル…貴重です!
動画として動かす際の指示書。番号が振られています。
ぐにゃぐにゃとうごくのですが、しっかりとした芯がある感覚は、このスケッチに秘密が隠れていたんですね!
【ヒロシマ・アピールズ】
G8ギャラリーにて展示されていた、亀倉雄策賞の「ヒロシマ・アピールズ」
やはり沢山のラフスケッチ!
いろんなパターンを出していくうちに、青空を見上げる絵にたどり着いたようです。
この特徴的な鼻をご覧下さい。
三角錐をかいてから描いているそうです。
この描き方は、葛西さんの10歳上のお兄さんがボディービルダー(!)で、お兄さんの描く絵の人の鼻が三角錐だったのを見ていて、いいなぁと思っていたのだとか。
…ということで、3時間にもわたる講義。とても濃い時間を過ごせたのではないでしょうか。
気になる制作の裏側を主にお伝えしてみました!
葛西さん、東京造形大学にお越し下さり、ありがとうございました!!
さてさて。
11月も、特別講義が続きます!
11/15は浅葉克己さん、11/24には居山浩二さんがいらっしゃいます。
皆さん、この機会を存分に制作や将来に活かしてくださいね○
それでは、また来週~~
助手/山浦