2010-06-20
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撮影現場をチラリとお見せします。
昨年末からデザインを依頼されていた商品カタログが、やっと完成しました。私のアートディレクションによる撮影を春から進めていましたが、カタログが完成したのでその時の撮影現場を少しだけご紹介します。
撮影は九州と東京のスタジオで行われました。連日、朝から夜遅くまでずっとスタジオに詰めて、カメラマンやスタイリストといろいろ打合せをしながら進めます。クライアント(依頼主)の方々も真剣な眼差しで立ち会っています。印刷会社のデジタルスタッフ(画像処理担当)は、撮影現場のスグ隣の部屋でリアルタイムに作業をしてくれています。一人ひとりがみんな真剣に仕事をしています。
アートディレクターの仕事は、たくさんの関係スタッフをまとめることも仕事です。クリエイティブな判断をすることだけが仕事ではないのです。スタジオでみんなが気持ちよく仕事ができるように、全体のムードメーカーでなければなりません。一日の撮影が終わると、ぐったりと疲れます。そして、また次の日も撮影が続きます。
グラフィックデザインのいくつもの仕事の中で、撮影現場はライブ感が一番あります。ミュージシャンのライブと同じような気がします。その時その時の問題をスグに検討して、その場で判断しなければなりません。アドリブでデザインの力を試されているようなものです。その時に判断を間違えてしまうと、後でとんでもないことになってしまうので非常に気を遣います。最終日が終わると、今までの疲れも吹っ飛んでウォ〜〜ッという気分です。
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大工さんに撮影セットの修正をお願いしました。スタッフみんなが心配そうに見ています。左にいるのがカメラマンの土居さん。ファッションや広告の写真を撮っている有名な若手カメラマンです。
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アートディレクターは、撮影現場では写真の知識も求められます。写真の知識がないとカメラマンとの打合せがうまく進みません。ライティング(照明)のことやカメラのレンズのことなど、たくさんの専門知識が必要です。「良い写真」とは何なのかをちゃんと判断できないとアートディレクターは失格です。
東京造形大学のグラフィックデザイン専攻の学生たちの多くは、写真専攻が行っている写真の授業も受けています。写真に原理や撮影の技術など、写真の基本をしっかり学ぶことができます。
私は、学生時代に写真にとても興味があって、毎日毎日いつも撮影していました。今のようにデジタルカメラはない時代ですから、フィルムをいっぱい買っていました。その時にたくさん撮影した経験が、今、とても役に立っています。