2010-06-03
助手

講評会は、真剣勝負。

今日の「ビジュアルコミュニケーションA?」の授業は、前期の折り返しで講評会でした。

課題のテーマは「携帯電話」。学生のだれもが使っている携帯電話をテーマに、マナーや資源の問題、利点や欠点などをいろいろな角度から検証していく課題です。当然のことですが、30人の学生ひとりひとりが取り上げる問題点は異なります。同じような問題点を取り上げても、それぞれの学生によってその解釈も違えば、訴えたいメッセージも違います。30人30通りの作品が、教室のテーブルを埋め尽くします。

学生たちは、これまで行ってきた中間発表や日頃のディスカッションをしながら各自が制作に専念してきたので、初めて見る他の学生の作品に興味津々です。

私の授業で行う講評会は、学生ひとりひとりが一番良いと思う作品に一票を投じる所から始まります。どれが一番なのか、一点一点を真剣に見ていかなければなりません。まるで審査会のようです。投票の結果、グランプリから2位、3位と順位が発表されます。たくさん票を獲得した学生は、うれしそうです。票が入らなかった学生は、どうしてなんだろうと反省を始めたりもします。

講評会が始まると、さらに更にその緊張感は増してきます。学生の発表のあと、投票した学生のコメントを聞きます。私はできるだけ客観的なコメントをしながら、経験の中からのアドバイスや今後の制作活動へのヒントを伝えます。

学生たちは真剣な眼をして話を聞いたり、メモをとっています。長時間の講評会なので、集中しすぎるとちょっと疲れてきたりもしますが、みんな熱心に参加しています。

講評会は、制作した学生と周りの学生、そして私との真剣勝負です。グラフィックデザインの可能性を求めてみんなでディスカッションしていると、日頃、私が自分の仕事場では感じることのできない「教育の現場」を実感します。

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